秋晴れに文京区湯島1丁目をぶら散歩
・カラッと晴天
茶水(JRお茶の水駅)の聖橋口から左に向かい交差点を渡って聖橋へ、歩きを停め橋の中央から秋葉原方面を眺めると、空が抜けるように澄んで青い晴天が都会の空に広がっています。ここ聖橋は、御茶ノ水駅、神田川、外堀通りをまたいで全長79.3mあり、両岸にある千代田区のニコライ聖堂(東京復活大聖堂)と文京区の湯島聖堂を結ぶことから聖橋と名付けられました。左下に見える外堀通りの相生坂には、石垣に段差をつけた築地塀が見えます。間もなく湯島聖堂です。
・3箇所の出入口
聖橋を渡り終えると木々が繁る境内へと下りる階段があります。ここは本郷通り沿いにある湯島聖堂の聖橋門の出入口となり、さらに通りを先へ進むと西門があります。また先ほど橋から見えた相生坂を下る途中には正門があり、湯島聖堂を管理する団体事務局の会館があります。
・湯島聖堂境内
本郷通り沿いの西門から入ると、まず目にしたのが杏檀門の脇にある錆付いた水桶でした。1923(大正12)年の関東大震災で被災し何もない跡地に残っていた白黒写真の水桶に相似し、中央には葵の御紋が入っています。もともと湯島聖堂とは、江戸幕府5代将軍徳川綱吉によって創建された儒教の創始者である孔子を祀っている霊廟(孔子廟)でした。その後幕府直轄の学問所として昌平坂学問所が設立され、昌平黌とも称されます。昌平は、孔子の生誕地である中国山東省曲阜市の昌平郷に由来します。現在の大成殿などの建物は震災で焼失したため、入徳門以外は1935(昭和10)年に再建されたものということです。おや!大成殿の屋根には霊獣のお姿が晴天の青い空にひときわ映えていました。龍の頭に魚の身体をもつ「鬼犾頭」は、頂上の左右先端に鎮座し頭から水を噴き出し境内を守る火除けの守護獣です。また、狛犬のように見えますが、牙のある猫顔で身体に龍のような鱗がある「鬼龍子」は、孔子廟を守るかのように聖堂内を見守っています。
・孔子銅像
杏檀門から石段を下り入徳門を通り、突き当りを左に曲がると右側奥にそれは大きい銅像が鎮座しています。重量1.5t、丈高4.57mある青銅の孔子像です。世界最大の大きさだそうでご立派でした。ご挨拶を済ませ仰高門から正門へと向かいます。
・おわりに
カラッと清々しい昼休み、小休止するには心地よいひと時でした。湯島聖堂は入場無料ですが、土・日・祝日には大成殿内部を有料で公開しています。また、正門に隣接する事務会館で御朱印の対応をしていただけるようです。正門から目前の相生坂を左に曲がり最初の路地を左に曲がるとそこは昌平坂です。築地塀を左側に坂を上りきると本郷通りの湯島坂にでます。左側には神田明神の大鳥居が見えます。おやおや!天野屋さんの甘酒でもいただきましょうか。本日はここまで。