裏通り、見えないものが見えてくるぶら散歩
・湯島から池之端4丁目
千代田線湯島駅から池之端1丁目の交差点を渡り不忍池に行くと、池のスワンや船もすべてフル活動で、大型バスから降りる観光客で大賑わいです。人込みから外れ不忍通り沿いの歩道を進み上野動物園の池之端門へ、反対側の歩道には横山大観記念館があります。ちらりと見えた動物園内もかなりの入場者であふれていました。そそくさと先に進み忍岡小学校入口の交差点からは、不忍通りを外れ右斜めの通りに入ります。おおよそですが、上野動物園の外壁に沿って進んでいく雰囲気です。途中、植木や花の常設販売(不定休)を行っている日本盆栽協同組合(上野グリーンクラブ)があり、盆栽展や展示会を開催しています。また、向かいにの池之端児童遊園には都電の車両が展示されていて、以前この場所に廃止となった旧都電の池之端七軒町の停留場があったそうです。現在では、地域の歴史とともにランドマークとなる児童公園として整備されています。さらに、この四つ角を右に曲がり道なりに進むと動物園通りに突き当ります。この通りは、右に行くと辨天堂門や卵型の御影石がある上野恩賜公園入口に出る道になります。ここで動物園通りを左に曲がると角には水無月ホテル鴎外荘があります。残念なことに閉館してしまいましたが、当時ホテル内にあった森鴎外の旧邸はご縁もあり根津神社に移築されることになりました。さて、人通りはまばらとなり上野動物園の救急用出入口からさらに進み、ひとつ目の信号を右に曲がると清水坂です。
・清水坂から上野公園
清水坂地域安全センターを右に曲がるとそこは清水坂の始まりです。別名暗闇坂とも言われ落ち着いた静けさがあり、何と!レトロな煉瓦造りの建物が坂の景観を引き立てています。もともと都電の変電所として使用されていた建物のようですが、現在は上野動物園のグッズ倉庫になっているようです。坂を上り東京都立上野高校を通り道なりに右に進むと護国院に到着です。上野公園にある天台宗の寺院で東叡山釈迦堂の別名があり寛永寺の子院として建立されました。4月8日には、お釈迦様の誕生日となる花まつりに甘茶をいただけます。境内には能舞台を据え、さらに谷中七福神めぐりの札所として大黒天を安置しているお寺で知られています。お庭の奥のシャクナゲの下にかわいい大黒様もいらっしゃいました。
・上野公園から谷中7丁目
護国院から右側に進み最初の信号を左に渡ると狭い通りに入る角にはお抹茶と和菓子が味わえる桃林堂、さらに次の言問い通りとさんさき坂へ向かう通りの交差点ではカヤバ珈琲があります。ちょういとひと休みのスポットに最適です。そのまま、さんさき坂方面に向かう通りには谷中7丁目の東京都谷中霊園に入るさくら通りに分かれます。墓地内は寛永寺や天王寺のお墓が入り組でいて、なかには寛永寺の墓地内に江戸幕府十五代将軍徳川慶喜公の墓所があります。また、慶喜公を見守るように実業家の澁澤栄一氏も眠っています。
・おわりに
霊園内のさくら通りから天王寺の大仏様とご対面し、通りから右に曲がり紅葉坂を下りてJR日暮里駅に到着です。お江戸名物羽二重団子といきますか。本日はここまで。