朝もはよから、文京区小石川後楽園をぶら散歩
・入園前の見どころポイント
東京メトロ丸の内線「後楽園」の駅から、東京ドーム方面出口2の階段を上がり歩道橋に出ると右側にドーム、下の路上には築地塀が見えてきます。階段を下りて塀に沿って歩いていくと特別名勝、特別史跡、約450mの案内標識があります。この二重指定を受けている庭園は、都内で浜離宮恩賜庭園と都内最古の大名庭園である小石川後楽園だけです。江戸時代初期に徳川家康の十一男であった水戸家の祖である頼房が、中屋敷(のちに上屋敷になる)に造園し、引き続き二代藩主光圀の代に完成した庭園です。近年、外周は名園にふさわしいよう改修され、築地塀などの整備が行われました。特に軒丸瓦には、出土した遺構に基づき六葉葵の家紋が使われています。六葉葵紋は小石川後楽園の紋章であり、水戸徳川家の公式に使う表紋(三葉葵)とは別に裏紋として用いられる家紋です。さらに、築地塀の石垣には江戸城の鍜治橋門北側の外堀から出土した石垣の石材が再利用され、当時江戸城外堀普請の石垣方四組に属していた備中(岡山県)の成羽藩主山崎家の刻印が残っています。岡山県といえば、日本三名園のひとつ後楽園があります。1923(大正12)年、史跡、名勝に指定される際「小石川」と冠したのは、この岡山後楽園と区別するためつけられています。
・西門入口立ち寄りポイント
築地塀に沿って歩くこと6、7分で西門に到着です。門をくぐり間もなく、右側にサービスセンターがあり庭園内は有料なので入園券はこちらで購入します。さらに売店と真向かいにはレストランがあり入園券を購入しなくても利用可能なスポットです。ここでは、オリジナルグッズの購入やランチを楽しむことができます。お休み処の涵徳亭は、明り取りに玻璃硝子を用いていたことから「硝子(ビードロ)ノ茶屋」と呼ばれていました。現在の建物は4代目で昭和61年に再建されています。お庭の景色を見ながら徳川将軍珈琲がいただけます。
・庭園内シブイチポイント
庭園内入口からまもなく、琵琶湖を見立てて造られた大きな池が見えてきました。庭園の様式は大池を中心にその周りを築山や島、橋等を造って各地の景観を再現し園路を巡らせていく回遊築山泉水庭園です。小石川後楽園は光圀の儒教思想の影響の下に造られたことで、中国趣味豊かな庭園になっています。地味ながらも渋いスポットは延段です。大小の石を巧みに組み合わせた中国風の素朴な石畳です。暫し、その心地よさを楽しみました。
・季節ごとの見どころポイント
5月末から6月にかけて睡蓮、花菖蒲、紫陽花の季節になります。延段を先に進むと水戸藩書院があった内庭で昔は唐門によって仕切られていたようです。まもなくでしょうか睡蓮の花咲く風景を楽しめる時期です。他にも四季折々のベストスポットが庭園内には多く点在しています。
・出口ポイント
大池大泉水を中心に深山幽谷の園路を廻り西門に戻りました。そこで、出口をスイッチし再び延段から唐門を見て東門へ、ちなみに東門からの入園も可能です。帰り道ですが、門を出て左側に見える東京ドームに向かい階段を上ります。さらに上りきって突き当たるドーム脇の歩道を左方向に進むと、朝通った歩道橋に5分ほどで到着しました。引締まった脹脛にはありがたや、ありがたや。本日はここまで。